オスの性機能を調節する脊髄神経回路が哺乳類

オスの性機能を調節する脊髄神経回路が哺乳類で普遍的に存在する―岡山大学大学院自然科学研究科の坂本浩隆准教授と近畿大学岡山理科大学による研究グループは、スンクスという動物とハツカネズミを比較し、このことを明らかにした。

 オスの性機能をつかさどる神経ネットワークは、シアリス 通販脳と脊髄の多くの部位から構成されており、脳からの興奮と同時に、脊髄での反射も重要な役割をはたしているとみられる。研究グループはこれまでに、ラットやハツカネズミといったげっ歯類を用いて、脊髄に構築されるオス優位な神経回路が、勃起や射精などの性機能を調整していることを報告してきた。

 一方、ヒトでも脊髄損傷によって男性の性機能が障害されることから、哺乳類の脊髄にはオスの性機能に重要な神経回路が普遍的に存在すると考えられていた。しかし、げっ歯類以外の動物でその存在は明らかになっていなかった。

 そこで研究グループは、モグラの近縁種である真無盲腸類のスンクスとげっ歯類のハツカネズミを比較。その結果、スンクスにおいてもハツカネズミ同様、オスの性機能専用の神経回路が脊髄に存在することがわかった。また、男性ホルモンによってこの神経回路が制御されていることも示唆された。スンクスは比較的原始的な哺乳類であることから、脊髄に存在するオスの性機能専用神経回路は、哺乳類で普遍的であると考えられる。

 今回の成果から、ペニス反射と勃起をつかさどる威哥王神経回路メカニズムは、哺乳類で共通である可能性が示された。今後、ヒトにおける勃起不全の治療や、畜産動物における繁殖技術への応用、さらには哺乳類における生殖・性行動の生理メカニズム解明につながることが期待される。

インキャパシテ-ションとは英語で能力を失うこ

インキャパシテ-ションとは英語で能力を失うことを意味しますが、航空界で使われる場合は、一般に航空機乗員が何らかの理由によって操縦能力を喪失することを意味します。米国NTSB(国家運輸安全委員会)のインキャパシテ-ションに関する報告書の中では、インキャパシテ-ションとは航空機の操縦が不能となるような乗員の身体的状態を意味するとしており、操縦不能に至らない状態はインペアメント(impairment)と呼んでいます。

航空身体検査の主な目的の一つはインキャパシテ-ションの防止であり、航空従事者の免許の国際標準及び勧告方式を定めた国際民間航空条約第1附属書には、航空身体検査証明を受ける者はシアリス 通販、航空機を安全に運航すること、又は与えられた業務を安全に遂行することを突然に不可能にするおそれのある、いかなる疾患又は障害も有していてはならないとしております。

かなり古いものではありますが、1969年のICAOの調査報告によれば、1961年から1968年の間に、パイロットのインキャパシテ-ションによる次の5件の事故が発生し、147名が死亡しているとされています。

  1. 1961年5月24日、オ-ストラリア ブリスベ-ン近くで夜間に目視による最終進入を行っていたDC-4型貨物機を操縦していた44歳の機長が心臓発作を起こし、スロットルに倒れ込み、全ストットル レバ-をアイドル位置に押し倒してしまった。機体は墜落し、唯一の同乗者であった副操縦士も死亡した。
  2. 1962年12月14日夜間、米国カルフォルニア州ノ-スハリウッドにおいて、ILS最終進入中のロッキ-ド1049型貨物機を操縦していた38歳の機長は冠動脈疾患による心臓発作を起こし操縦不能となった。副操縦士は経験不足のため機体の操縦を回復することが出来ず、機体は墜落し搭乗者全員が死亡した。
  3. 1966年4月22日、米国オクラホマ州ア-ドモアにおいて、ロッキ-ド188C型機が空港に進入中に墜落し、15名の生存者を残し83名が死亡した。検死の結果、59歳の機長は冠動脈硬化が著しく進行していたことが判明し、飛行中に心臓発作を起こした可能性が大きいとされた。当該機長は狭心症及び糖尿病のため、18歳から投薬及び治療を受けており、航空身体検査のライセンスも偽造していたことが判明し、以後、航空身体検査の質を向上させる契機となった。
  4. 1966年1月15日、コロンビア カ-タジェナにおいて、DC-4型機が離陸して数分後、機長は冠動脈閉塞(検死によって確認)威哥王を起こした。機体は海中に墜落し、8名の生存者を残し56名が死亡した。
  5. 1966年12月8日、悪天候下にノルウェ-オスロ空港に進入中のCV-440型機において、高度50ftで左席に座っていた45歳の副操縦士が操縦桿に倒れかかった。(ショルダ-ハ-ネスを着用していなかった。)機長は直ちに操縦操作をとって代ったが、機体は大破した。死亡した操縦士は13ヶ月前に胃腸疾患にかかり、また心電図所見にも問題があったが、その後回復し心電図(負荷心電図を含め)も良好となったため、2ヶ月前に乗務は副操縦士のみとの制限のもとに乗務を復帰していた。